「老化と加齢は別のもの」 

「老化」と「加齢」という言葉をよく耳にします。同じことのように感じますが、実は違うんですよね。

両者の違いを明確にしておくと、エイジングケアをする上で、何が必要なのかがハッキリすると思います。

簡潔にいうと「加齢」とは読んで字のごとく、年齢が加算されていくこと。誰にでも平等に訪れる現象で、避けることはできません。生きている以上、誰でも必ず加齢します。

つまり、加齢は、生まれてから死ぬまでの物理的な時間の経過といえます。

対して「老化」とは、生体機能が衰えていくこと。筋肉の衰えや、心肺機能の衰え、記憶力の低下、免疫力の低下など体の機能低下を指します。

加齢は誰に対しても、同じスピードで訪れます。しかし老化には個人差があります。

一般的に、老化は生殖年齢に達した後に始まるとされています。個人差はありますが、20歳を超えたころから、身体のいろいろな機能が徐々に衰えていく、というわけですね。

しかし、同じ年齢なのにかなり老けている人もいれば、若々しい人もいます。何が違うのか。体質などもありますが、多くは生活環境や食・生活習慣の違いによって、個人差が出るようです。

個人の努力次第で、老化は遅らせることができるのです。

 

「老化の原因とされる3つの学説」

老化はどのように私たちの体に起きているのでしょうか。

いろんな説がありますが、現在有力と考えられているのは3つ。「プログラム説」、「エラー蓄積説」、「体細胞廃棄説」です。

プログラム説というのは、生まれてから死に至るまでの細胞の変化は、あらかじめ遺伝子にプログラムされている、というものです。

遺伝子には生まれた時から、どの時期に働き出し、どの時期に老化が起こり、いつ死に至るかが決まっているという説。

ヒトの細胞は50回程度分裂する、と考えられていますが、この説では、その現象にも遺伝子が関係しているとされています。

DNAは長い紐状の構造になっており、螺旋状にからまっています。その両端に存在するテロメアという部分は、DNAの安定した形状を保つのに役立っていますが、DNAが複製されるたびに、少しずつ短くなっていることがわかっています。

そしてテロメアが一定の長さよりも短くなると、細胞は分裂しなくなります。

このように、徐々に機能が退化していくものは、ある一定の水準を超えると、複製されなくなるように決められているのではないか、というのがプログラム説です。

 

エラー蓄積説とは、生活で受ける傷などのダメージが細胞に蓄積され、老化が起こるというもの。活性酸素などにより、細胞の重要な部分が傷つくと、劣化が進み寿命が短くなるのではないか、という考え方です。

体細胞廃棄説というのは、傷ついた細胞は修復されずに廃棄される、という考え方です。

細胞は生活において様々な傷をうけますが、そのたびに修復を行っていては、エネルギーを大量に消費することになります。すべての傷を修復し続けるのは、生存競争上不利なはず。

だから、傷ついた細胞は廃棄してしまうのではないか、というものです。

今のところハッキリと証明されている説はありませんが、このような考え方で老化は研究されているのですね。

 

「老化防止には何が有効か」

どの説にしても、老化は、細胞が傷つくことによって進み、細胞の修復過程で起こると考えられています。

つまり老化防止のためには、細胞が傷つかないように注意することが大切といえます。

細胞を傷つけるものとして、現在、よく知られているのは活性酸素です。

活性酸素は紫外線、過剰な運動、ストレスなどによって体内に増えるものです。

運動は適度であれば活性酸素を除去しますし、紫外線もまったく浴びずに生活していては健康によくありません。

なにごとも、程よく。それが大事なんですね。

 

食品添加物の摂りすぎ、ビタミン・ミネラル不足も、活性酸素が発生し老化の原因になると考えられています。

ビタミンCやEは、抗酸化作用が強いので積極的に摂りたいもの。ポリフェノール、亜鉛も必要です。

喫煙や過度の飲酒、睡眠不足は活性酸素を増やします。老化を進ませないためには、控えた方が無難ですね。